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平衡機能検査ガイド

監修
聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科
教授 肥塚 泉 先生
   

 平衡機能検査はめまい・平衡機能障害患者の診断、治療を行う上で問診と共に重要な位置を占めます。平衡機能検査の役割およびその使命は、①患者の訴える平衡異常を他覚的に把握し、これを記録、保存する、②平衡機能障害の病巣局在診断を行う、③治療効果の客観的な評価を行うなどで、患者の訴え、および検出を目的とする病態の違い等により適宜、検査法を選択します。平衡機能検査には大きく分けて体平衡機能検査と眼振検査があります。体平衡機能検査の目的は、体平衡の異常である立ち直り反射障害と偏倚現象を検出することです。体平衡検査には大きく分けて静的体平衡検査と動的体平衡検査の2つがあるます。静的体平衡検査には難易度の順に両脚起立検査、Mann検査、単脚起立検査の3種類があり、検査は一般にこの順に行います。これらの検査法は、定量性に欠けるため、定量的静的体平衡を評価することを目的に重心動揺検査が開発されました。重心動揺図、動揺の軌跡長、動揺面積、Romberg率(開眼時と閉眼時の変化率)などのパラメータが用いられています。動的体平衡検査には歩行検査、足踏み検査などがあります。眼振検査には、注視時検査と非注視時眼振があります。注視眼振は対象物を網膜中心窩で捉える機構の障害で出現し小脳や中脳、大脳障害で認められます。非注視時眼振(自発眼振、頭位眼振、頭位変換眼振)は、前庭系に左右差があると認められます。自発眼振、頭位眼振、頭位変換眼振の順に、負荷が大きくなり、後者になるほど眼振が出やすくなります。頭振後眼振検査は、潜在性の前庭系の不均衡による眼振を誘発すると考えられています。
 本ガイドでは、平衡機能検査の実際を、動画でお示ししています。先生方の日常診療の一助になれば幸いです。

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