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動的・体平衝検査

監修:聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科
教授 肥塚 泉 先生

下肢の偏倚現象を検出する足踏検査について、解説します。
足踏検査は、平衡障害の有無・程度の把握、患側の推定、経過観察に有用です。

足踏検査

足踏検査 動画flv1

原理

一定点において閉(遮)眼で足踏みを一定歩数行わ
せて、中枢性または末梢性前庭性不均衡に基づく
下肢の筋緊張の左右差による偏倚を検出する。同
時に平衡失調(動揺、転倒)も検出する。

手技

①履物を脱いで、同心円の中心に正面を向き、視線を正面に固定する。 ②両上肢を前方に伸ばし手掌を下に向けて、足をそろえて立つ。 ③開眼で大腿を水平まで上げて軽くその場で足踏みを練習する。 ④閉(遮)眼で同様に足踏みを50歩ないし100歩行う。検査は3回繰り返すのが望ましい。 ⑤足踏み中の被検者の態度(動揺、転倒)を観察し、足踏み終了後の患者の停止位置における 回転角、移行角、移行距離、軌跡などを測定、記録する。

注意事項

・照明、騒音などに偏りのない場所で行う。
・床は平坦な硬い(敷物のない)場所とする。
・下肢の運動障害のないこと。
・常に検査中の転倒に注意を払う。

判定基準

100歩の足踏みを行った場合

動揺、失調性歩行、転倒など明らかなものは、病的と判定する
開眼における動揺は中枢障害が疑われる。

評価

・平衡障害の程度の診断、患側の推定、経過観察に有用。特に能動的運動 負荷により軽度の障害や代償過程 の観察が可能である。 ・一側前庭障害では多くは患側に偏倚する。代償期においては健側へ偏倚 することもある。
・著明な動揺、転倒は、両側前庭または中枢性障害、脊髄後索後根障害、 末梢疾患の急性期などが考えられる。
・開眼時の動揺、転倒、失調性歩行は、多くの場合中枢性障害を示唆する。

日常動作の基本である歩行に関する検査である歩行検査について、解説します。
眼振との対比や数日間の間隔をおいて検査を反復することにより、診断や予後の予測につながります。

歩行検査

歩行検査 動画flv1

原理

直線上を閉(遮)眼にて歩行させ、左右への偏倚を測定し、中枢性または末梢前庭性不均衡に基づく下肢の筋緊張の左右差を検出する。

手技

①履物を脱いで、6mの直線上を開眼にて前進および後退させて練習する ②閉(遮)眼にて同様に前進および後退を行わせる。 ③前進および後退終了後の偏倚距離を測定し、同時に歩行中の態度を観察する。閉眼で3回検査する。

注意事項

・照明、騒音などに偏りのない場所で行う。
・床は平坦な硬い(敷物のない)場所とする。
・下肢の運動障害のないこと。
・常に検査中の転倒に注意を払う。

判定基準

正常:前進にて1m未満、後退にて1.4m未満の左右への偏倚閉眼歩行中に動揺のないもの 異常:前進にて1m以上、後退にて1.4m以上の左右への偏倚一定方向への偏倚は前庭障害を疑う その他、歩行中の動揺、失調性歩行、転倒傾向の明らかなものは病的とする。開眼における動揺は中枢性障害を疑う。

評価

・前庭性不均衡の検出。
・中枢性障害の検出(診断に決定的なものではない)。

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